ケケデノオト

Twitterからはみだしたあれこれを綴る。CENTER OF UNIVERSE大好きマン。総ては捕らえ方次第だ。

【ネタバレあり】AAGで桜井さんのMC力がAAGした問題

 

作詞力・作曲力・歌声・ルックスなどその全てが完璧に天才的。

そんな人間がこの世に存在している。

存在しているだけで

「天は二物を与えず」ということわざを

全身全霊で否定してしまうことで有名な桜井さん。

 

 

ただ一つだけ天が彼に与えなかったものがあった。

 

 

 

 

そう、MC力。

 

 

 

 

ファンの皆様ならいくらでも思い当たる節はあると思う。

 

 

それはもうめちゃくちゃに最高に良い曲を歌って

その場にいる全員がMr.Childrenの音楽に酔いしれて興奮最高潮。

あああ桜井さんなんて素敵な歌声なの。素敵。あら次はMCなのね。

歌声だけじゃなくて普通に喋る声も最高に素敵じゃないの。

さあそのアカデミー賞12部門総ナメの素敵な声で一体何を喋ってくれるの??

と最高潮に期待感を高めたその瞬間。

 

 

 

 

ゴールデンウィークを延長しよう!と勝手に日本のカレンダーを変更しようとする。

僕らの曲が精子でみんなが卵子です!とファン全員を卵子呼ばわりする。

 

 

 

 

 

新喜劇なら間違いなく全員コケてる。

と言いたい所だけどこれまた恐ろしいのが

コケられるほどキレイにボケれてもいないという地獄。

コケられないんだよ。これじゃあ。コケもできないという地獄。

しかもスベり芸になるほどキレイにスベってもない。

もはやボケでもなくスベりでもない。一番の地獄。ただの意味不明発言。

 

 

スタバでなんちゃらフラペチーノを頼んでカウンターで待ってたら

なんか突然店員がちくわ1本を生でそのままドヤ顔で出してきたくらいの

混乱と動揺と戸惑いを私たちファンに与えてくれる。

 

 

え、何これ。ちくわだよ。フラペチーノ頼んだのにちくわ出てきた。

しかも生だし。受け取りたいけどちょっと手にちくわの湿った感じがつきそう。

え、何これ受け取るべきなの。なんなの。ちくわ?いやまずちくわ頼んでないし。

大丈夫??この人大丈夫???どうした???

 

 

もう桜井さんのMCには期待していない。

あんぱんにはあんこが入っている。

桜井さんのMCがアレだというのはそれくらい私にとっては当たり前のことだった。

あんぱんの中にキャビアが入っているわけがない。

そんな期待など最初からしてはいけないのだ。

そうやって自分の気持ちを押し込めていた。

 

 

 

 

 

しかし今回のAAG、

間違いなくあんぱんの中にキャビアが入っていた。

 

 

 

 

 

興奮しきった私の頭の中にある微かな記憶によると

桜井さんが喋る場面はおそらく4回くらいあったと思う。

 

 

1回目はあんぱんの中に

「ちょっといい北海道産の大納言小豆を使ったこだわりのあんこを入れました」

くらいのレベルだったと思う。

 

 

もうこの時点で私の中では十分に及第点を超えていた。

ええ〜今日はMCでこんないいこと喋ってくれるんだ〜〜

桜井さんどうしたの〜〜すごいすごい〜〜

ちょっといいあんこの入ったあんぱん美味しい〜〜

そんな呑気でのほほんとした気持ちでMCを受け止めた。

 

 

 

 

 

しかし、とあるMCで

あんぱんの中に間違いなく56万粒くらいキャビアが入っていた。

 

 

 

 

 

聞きましたか。

ただでさえアレでアレで最高なPreludeのイントロをバックに流しながら

桜井さんが喋った言葉を。

 

 

泣いた。もうダアアアアアアアアって泣いた。

意味がわからない。だっていきなりあんぱんにキャビア入ってた。

全く想定外。想像すらできなかったことが今目の前で巻き起こっている。

脳内で今巻き起こっていることが全く理解できない。

完全なキャパオーバー。突然あんぱんかじったらキャビア入ってたんだもん。

そりゃ泣く。全身全霊で泣く。

 

 

喋った内容の細かいことは覚えていない。

キャビアがどんな味だったかは覚えていない。

でも桜井さんが喋っていたこと、

キャビアが入っていたことだけは鮮明に覚えている。

そして自分の思いと全く一緒だった。

 

 

そう、そうなの桜井さん。

心が雑魚すぎる私は

いつもミスチルの音楽を心の支えにして色んなことを乗り越えさせてもらった。

ミスチルの音楽さえあれば心がどこへでも行けた。

悲しくても辛くても寂しくてもミスチルを聴けば凹んだ心が元どおりになった。

楽しい時にミスチルを聴けばもっともっと楽しく幸せな気持ちになれた。

ミスチルの音楽は高い空の上、深い海の底、緑茂る森の中、空想や夢の世界、自分の心の奥深い場所もうどこへでも連れて行ってくれた。

そう、そうなの。その通りなの。もうまじで今これを書きながら思い出して泣いてる。

 

 

 

ありえない。ありえない名MCここに爆誕

どうした桜井さん、今回からMCの内容を考えてくれる脚本家でも雇ったのか。

 

 

 

 

いや違う、AAGで桜井さんのMC力が Against All GRAVITY したんだ。

 

 

 

 

 

あと「Preludeのイントロを長めに流しながら桜井さんに喋らせる」

という演出を考えた方は先生怒らないから今すぐ前に出てきなさい。

速攻でノーベル平和賞を授与します。

 

 

 

この感動はPreludeのイントロがBGMとしてあったから成り立ったと思う。

音楽の持つ底知れぬパワーを再認識した。

すごいわ、考えた人まじですごい。こういう演出は桜井さん本人とかメンバーが考えてたりするのかな。

もうとにかくそんな細かいことは知らんがまじで神。ありえない。

 

 

しかもPreludeって私が初参戦したセンスタの1曲目だったから

もうそれ思い出してさらに泣けた。

あの時の夏の広島ビッグアーチを思い出した。

あの時初めてミスチルの生音を、桜井さんの生声を聴いた。

あの時私は20歳だった。

あの時からミスチルの生音を、桜井さんの生声を聴くことが

人生最大の喜びであり幸せとなった。

ああ、そうだ、そうだったんだ。

間違いない、この曲だ、私にとって全ての始まりだった、Preludeだ。

8年前、この曲で少し控えめに少し恥じらいながら両腕を振っていた。

へえ、ミスチルのライブってこんな風に腕を前後に振るんだなあなんて思いながら。

スタンドから綺麗に揃ったアリーナ席のたくさんの両腕たちを眺めながら。

そして2019年の今日もこの曲で両腕を振っている。

京セラのアリーナ席で。全力で。泣きながら。

桜井さんの声を必死に耳に焼き付けたくて。

ミスチルの音を必死に耳に焼き付けたくて。

この景色を必死に目に焼き付けたくて。

2011年も2019年もPreludeで両腕が振れている。

この8年間、ただの平凡な人間である私だけど、私なりに色々あった。

もちろん世間的に言えばそんなの大したことじゃないって言われることだろうけど

自分なりに色々辛いこと悲しいこともあった。

でも結果今日Preludeで両腕が振れている。

なんて幸せなんだ。なんて幸せなことなんだ。

そんなことをひたすら噛み締めていた。

 

 

 

 

そしてアンコール後のラスト曲の前のMC。

ここであんぱんにキャビア371万粒くらい入ってた。

 

 

 

 

前向きな話だったのかもしれないけど、

私は一瞬だけ不安に襲われた。

ロンドンでレコーディングする。

あと10曲はいい曲を作る。

いや待てこの人なんかもう引退しようとしてない?辞めようとしてない?

もしかして安室ちゃんみたいに一番いいときに辞めようとかしてない?

 

 

でもそんな不安は一瞬で杞憂と化した。

 

 

色んな人が病気になった、この世を去った。

スーパースターは引退した。

自分もいつまで音楽を続けられるか、いつバンドで音を出せなくなるかわからない。

 

 

 

でももし明日そうなっても一つも後悔しない。

 

 

 

いやそうだ間違いない。

間違いなく今日のパフォーマンスは

「もし明日そうなっても一つも後悔しない」パフォーマンスだった。

圧倒的で圧巻だった。

そうだ、ただの平凡な人間である自分も

もし明日そうなっても一つも後悔しないような生き方をしなくちゃいけない。

誰のためになるとかそんなことは知ったこっちゃないけど、

生きるからにはそうやって生きていきたい。

 

 

 

あと10曲はみんなの心に残るような曲を作りたい。

 

 

 

リアルだ。もうめちゃくちゃにリアルだ。

多分数年前なら

「あと100曲はサイコーの曲を作るからっ!!!」

とか言っちゃってたんじゃないかな。

10という数字。めちゃくちゃリアル。もう真実。その全て真実。

多分あと10曲なんだよ。それはもうどうしようもない事実。

それを桜井さんは強がったり隠したりもせず、堂々とありのままに言ってくれた。

 

 

 

時の流れには絶対に逆らえない、人間は必ずいつか老いて死ぬという真理。

時の流れには絶対に逆らえないからこそ、Against All GRAVITY なんだよ。

0.000000001%でも逆らえる可能性があるものには少しでも逆らうその姿勢。

そうやってミスチルはこれから今からやっていくんだね。

うん、わかりました。はい、わかりました。

めちゃくちゃに腑に落ちた。

 

 

 

桜井さんがそうやって素直に言ってくれたから、

こちらも素直にその10曲を受け止められる気がする。

あと10曲しかないなんて悲しんだりしない。

 

 

 

 

時の流れという絶対に逆らえない存在が迫ってきていることに気付いたMr.Children

だから、Against All GRAVITY。

 

 

 

 

このMCを聴いた後の皮膚呼吸。

金縛りにかかったみたいに桜井さんから1秒も目が離せなかった。

脳では「いやちょっとナカケーとか田原さんとかJENとかサニーさんセビーさんも見ようよ。ほら、首と視線動かして〜。」

って指示してるんだけど体が全くその言うことを聞かない感覚。

なんだこれ、ライブでこんな感覚初めてだ。

もう歌う桜井さんしか見れない。そこ以外に視線を移せない。

 

 

 

皮膚呼吸の前のMCで知ってしまったから。

このバンドもいつ終わるかわからない。

そしていつ終わっても後悔しないようにこの人たちは音楽を奏でている。

今日このライブが終わったら次また会える保証なんてどこにもない。

6/2の沖縄公演が当たってたってその時が無事に訪れる保証なんてどこにもない。

だから今、今目の前で歌う桜井さんを見るしかない。

今自分の目の前にMr.Childrenがいる。

今、今、今しかない。

 

 

 

 

最後の曲に最高のピークを持ってくるなんて本当にずるい。

おかげで興奮しすぎて4時過ぎまで寝れなかった。

朝起きて夢から一気に覚めた気分だった。

なんだこれ、完全に寝不足だ。吐きそう。

会社に行く気にもならず休んでしまった。

少しの罪悪感はあるけどなぜか前向きな自分がいる。

ライブ行って寝不足で疲れ果てて会社休むなんて社会人としては失格なんだろう。

でもそんな今日ですらワクワクしている。

 

 

 

「そう今日も自分を試す時」

 

 

 

だから。

 

 

 

 

けけで